偽性副甲状腺機能低下症 検査

偽性副甲状腺機能低下症とは?診断のための検査法は?

偽性副甲状腺機能低下症とはどんな状態を指すのでしょうか?
『偽性』『副甲状腺』『機能低下症』と3つにわけて考えてみましょう。

 

偽性副甲状腺機能低下症

 

副甲状腺は甲状腺の脇にあります。
米粒程度の大きさで4個存在します。

 

副甲状腺は副甲状腺ホルモンを分泌し血液中のカルシウム濃度を増やします。

 

具体的には血液中のカルシウム濃度が減ってきたら副甲状腺ホルモンを分泌し、
骨に含まれているカルシウムを溶かし血液中のカルシウム濃度を正常に戻します。

 

偽性副甲状腺機能低下症

 

こんな感じで副甲状腺は働いているのですが
機能低下症になると、血液中のカルシウム濃度が低いのに
副甲状腺ホルモンをうまく出せない状態です。

 

ただ『偽性』の場合には副甲状腺ホルモンは正常に分泌されています。
でも、分泌された副甲状腺ホルモンが体の中で作用しなくなります。

 

つまり偽性副甲状腺機能低下症とは
副甲状腺ホルモンがうまく分泌されているのに、体が反応しないために
血液中のカルシウム濃度が低いままになっている状態
をいいます。

 

偽性副甲状腺機能低下症の検査法は?

 

偽性副甲状腺機能低下症かどうか検査する方法として
エスルワース・ハワード試験があります。

 

エルスワース・ハワード試験の方法はまず副甲状腺ホルモンを注射します。

 

偽性副甲状腺機能低下症 検査

 

もし偽性副甲状腺機能低下症なら副甲状腺ホルモンを注射しても
体が反応しないはずです。

 

偽性副甲状腺機能低下症は先ほども申しましたが
副甲状腺ホルモンは副甲状腺から分泌されているのに
体が反応せずに血液中のカルシウム濃度が上がらない状態だからです。

 

だから副甲状腺ホルモンを注射しても血液中のカルシウム濃度が上がりません。
むしろ下がったままです。

 

また、エルスワース・ハワード試験をしなくても
副甲状腺ホルモンの量が増えているのに
血液中のカルシウム濃度は低いままです。

 

偽性副甲状腺機能低下症 検査

 

最後にまとめますと偽性副甲状腺機能低下症かどうか検査する方法は
副甲状腺ホルモンの量が増えているのに、血液中のカルシウム濃度が低いこと。

 

また、エルスワース・ハワード試験として副甲状腺ホルモンを注射しても
血液中のカルシウム濃度が上がらないことで偽性副甲状腺機能低下症だと診断が可能です。
実際の検査をもっと細かい量を調べます。
たとえばリン酸の濃度であったり、cAMPの量を調べたりして
偽性副甲状腺機能低下症でもさらに細かい状態を特定します。

 

ただ、基本的な検査は上記説明でご理解いただけると思います。

 

こちらも参考に!⇒副甲状腺ホルモンが低下する原因と症状とは?

 

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