TSHが高いのは甲状腺機能低下症?
TSHは甲状腺刺激ホルモンといいます。
脳に存在する脳下垂体というところからTSHは分泌されます。
TSHは甲状腺から分泌されるホルモンではありません。
甲状腺刺激ホルモンというくらいですから。
甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを分泌させる作用がTSHにはあります。
人間の体には恒常性があります。
恒常性とは体の状態を常に一定に保つことです。
たとえば人間の血液のpHは7.4です。
pHは7より低いと酸性で、7より高いとアルカリ性です。
たとえば酸性のものを食べて、仮にpHが下がったとしてもどうにかして体は7.4を保ちます。
これが恒常性です。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンも恒常性が働きます。
もし甲状腺の調子が悪くて甲状腺ホルモンの分泌量が減れば
TSH(甲状腺刺激ホルモン)の量が増えます。
なぜなら甲状腺ホルモンの量を増やしたり調節するのがTSHの役割だからです。
甲状腺ホルモンの量が減った
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンの量を元に戻すためにTSHの量を増やし甲状腺を刺激する
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンの量が元に戻る
ということです。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの量が減る病気です。
だからTSHの量は増えます。
甲状腺機能低下症の方に血液検査でTSHを調べるとTSHは高い値になります。
ただ、甲状腺機能低下症の場合にはTSHの量が増え、甲状腺を刺激しますが
それでも甲状腺ホルモンの量は元に戻りません。
それが病気なのです。
つまり、甲状腺機能低下症の場合、血液検査をすると
甲状腺ホルモンは低く、TSHは高いです。
甲状腺機能低下症になると、どんな症状がでるか?については
こちらの記事をご覧ください。
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