TSHレセプター抗体とは?
この記事ではTSHレセプター抗体とは何か?について解説します。
TSHレセプター抗体とはTSHレセプターに対する自己抗体のことです。
と説明すると、「???」と意味がわからないと思います。
そこで、TSHレセプター抗体についてもう少し噛み砕いて解説していきます。
まずTSHレセプターという単語がわかりにくいですね。
TSHレセプターとはTSH受容体とも言われています。
TSHは甲状腺刺激ホルモンという脳下垂体から分泌されるホルモンです。
甲状腺ホルモンの量が少ないと脳が感知するとTSHが分泌されます。
TSHはTSH受容体と言う受け皿と合体することで
甲状腺ホルモンが甲状腺で作られ分泌されるのです。
つまり
甲状腺ホルモンの量が少ない
↓ ↓ ↓
脳下垂体からTSHが分泌される
↓ ↓ ↓
TSHがTSH受容体(TSHレセプター)と合体する
↓ ↓ ↓
甲状腺で甲状腺ホルモンが作られ分泌される
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンの量が正常に保たれる
ということです。
ここまでが前提です。
TSHレセプター抗体はTSHレセプターと合体できる物質です。
つまり、脳下垂体からTSHが分泌されなくても
TSHレセプター抗体がTSHレセプターと合体します。
そして甲状腺で甲状腺ホルモンが作られ分泌されるのです。
その結果、甲状腺ホルモンの量が過剰になり甲状腺機能亢進症になります。
この病気をバセドウ病といいます。
つまり、
甲状腺ホルモンの量は正常
↓ ↓ ↓
脳下垂体からTSHは分泌されない
↓ ↓ ↓
でもTSHレセプター抗体が存在している
↓ ↓ ↓
TSHレセプターとTSHレセプター抗体と合体
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンが作られ分泌される
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンの量が過剰になる
↓ ↓ ↓
甲状腺機能亢進症を引き起こす
ということです。
バセドウ病はTSHレセプター抗体ができるため
甲状腺ホルモンの量が過剰になり甲状腺機能亢進症を引き起こす病気です。
以上、TSHレセプター抗体とは何か?について解説しました。
こちらも参考に!⇒バセドウ病の5つの初期症状とは?
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