副甲状腺機能低下症とカルシウムの関係
副甲状腺は副甲状腺ホルモン(別名PTH)を分泌する臓器です。
甲状腺の周辺に存在していて米粒程度の大きさのものが4個存在しています。
副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウム濃度を高くする働きがあります。
たとえば血液中のカルシウム濃度が低くなると
副甲状腺が副甲状腺ホルモンを分泌します。
副甲状腺ホルモンが分泌されると
- 骨に含まれるカルシウムが溶ける
- 腎臓ではカルシウムがオシッコとして出ていくのを防ぐ
- 腸からカルシウムを吸収するのを助ける
といったことが起こり血液中のカルシウム濃度を高め正常に戻すのです。
ところで副甲状腺機能低下症は副甲状腺ホルモンの量が不足する病気です。
副甲状腺機能低下症が起こる原因は
- 甲状腺の摘出手術で副甲状腺も摘出してしまった
- 交通事故などで副甲状腺を傷つけてしまった
などがあります。
さらに詳しい副甲状腺機能低下症が起こる原因はこちらの記事をご覧ください。
⇒副甲状腺機能低下症の原因とは?
副甲状腺機能低下症が起こると副甲状腺ホルモンが分泌されにくくなったり、あるいはまったく分泌されなくなるため血液中のカルシウム濃度が下がります。
こんな感じで血液中のカルシウム濃度が下がる状態を低カルシウム血症と言います。
低カルシウム血症になると
- 手や唇周辺がピリピリとしびれる感覚になる
- 手の指がピーンと突っ張る
- ケイレンが起こる
- 抑うつ状態になる
- 低血圧になる
- 心臓の状態が悪くなり心不全を起こすことがある
などの症状が出ることがあります。
もし副甲状腺機能低下症になり低カルシウム血症があるようなら
カルシウムのお薬や腸からのカルシウムの吸収を助ける作用のあるビタミンD3を服用することで、
つらい症状が改善してきます。
最後にまとめますと、副甲状腺機能低下症になると血液中のカルシウム濃度が下がり、低カルシウム血症となり、体に様々な症状がでるようになります。
こちらも参考に!⇒副甲状腺ホルモンが低下する原因と症状とは?
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