無痛性甲状腺炎を診断するための数値は?
無痛性甲状腺炎は甲状腺が破壊される病気です。
甲状腺は甲状腺ホルモンを作り貯蔵しています。
だから無痛性甲状腺炎を起こすと貯蔵されている甲状腺ホルモンが
血液中に一気に放出されるため、甲状腺機能亢進症を起こします。
- 動悸
- イライラ
- 食べても食べてもどんどん痩せる
などの症状がでます。
そんな感じでつらい症状がでる病気ですから
できるだけ早く診断して治療を受けたいと思うはずです。
だから、「無痛性甲状腺炎ってどうやって診断するの?」と思われる方もいるでしょう。
無痛性甲状腺炎は甲状腺機能亢進症を起こす病気です。
他にも甲状腺機能亢進症を起こす病気としてバセドウ病があります。
バセドウ病は自分の体でできた物質が自分の甲状腺の細胞を破壊することで、
結果的に甲状腺機能亢進症を起こす病気です。
自分の甲状腺の細胞を攻撃する物質を自己抗体といいます。
- 抗TPO抗体
- 抗TSH抗体
があります。
バセドウ病だと血液検査で抗TPO抗体や抗TSH抗体が陽性になりますが
無痛性甲状腺炎だと少なくとも抗TSH抗体が見つかることはふつうありません。
なぜなら、無痛性甲状腺炎は
橋本病という甲状腺機能低下症を起こしやすい病気の患者さんがなりやすい病気です。
橋本病の患者さんは血液検査で抗TPO抗体は見つかります。
でも抗TSH抗体は見つからないからです。
ちょっとややこしい話をしてしまいました。
そのため、無痛性甲状腺炎を診断するために重要な数値は
抗TSH抗体となります。
抗TSH抗体の基準値は2.0IU/L未満です。
つまり、無痛性甲状腺炎なら抗TSH抗体の数値は2.0IU/L未満となり
バセドウ病なら2.0IU/L以上となります。
あと、無痛性甲状腺炎だと
病気になった当初は甲状腺機能亢進症が起こるので甲状腺ホルモンの数値は高くなります。
でも、病気が進むと今度は甲状腺機能低下症になりますから
甲状腺ホルモンの数値は低くなります。
そういった意味もあってこの記事では甲状腺ホルモンの数値から
無痛性甲状腺炎を診断することについては省略しています。
こちらも参考に!⇒無痛性甲状腺炎の経過は?
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