甲状腺ホルモンの低下が不妊の原因になるの?
甲状腺ホルモンはカエルにも存在しています。
もしオタマジャクシに甲状腺ホルモンがなければ
カエルに成長することができません。
それくらい体の成長に甲状腺ホルモンは必要なわけです。
では、甲状腺ホルモンの量が不足したら不妊の原因になるのでしょうか?
甲状腺ホルモンが不足すると不妊症になるの?
甲状腺ホルモンが不足すると脳はTRHというホルモンの量を増やします。
TRHはTSH放出ホルモンといいます。
すると脳下垂体に作用してTSHというホルモンの量が増えます。
TSHは甲状腺刺激ホルモンといって甲状腺に働き、甲状腺ホルモンの合成を促します。
つまり
甲状腺ホルモンの量が足りない
↓ ↓ ↓
TRHを分泌し脳に影響を与える
↓ ↓ ↓
脳下垂体のTSHの量が増える
↓ ↓ ↓
甲状腺ホルモンの量を増やそうとする
甲状腺ホルモンに限っては上記の流れは何の問題もありません。
でも、TRHは脳に影響を与えるわけですが
妊娠に関係する黄体にも影響を与えてしまいます。
さらにTRHはプロラクチンの量を増やします。
これを高プロラクチン血症といいます。
プロラクチンは出産後に赤ちゃんに必要な母乳の生成に必要です。
出産後のプロラクチンは大変ありがたいのですが妊娠前の高プロラクチン血症はだとです。
プロラクチンは卵胞の発育を抑えるからです。
卵胞が発育しないと、排卵が起こらず
いくら性生活を送っていても受精せず妊娠しません。
つまり、
甲状腺ホルモンの量が不足する
↓ ↓ ↓
TRHの量が増える
↓ ↓ ↓
プロラクチンの量が増える
(高プロラクチン血症)
↓ ↓ ↓
卵胞が発育しなくなる
↓ ↓ ↓
排卵が起こらなくなる
↓ ↓ ↓
受精できなくなる
↓ ↓ ↓
不妊症になる
ということです。
したがって、甲状腺ホルモンの不足は不妊症の原因になります。
高プロラクチン血症の治療はこちらの記事で解説しています。
⇒高プロラクチン血症の治療になぜカバサールを使うの?
関連ページ
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- 甲状腺ホルモンとは何か?についてわかりやすく解説しました。