潜在性甲状腺機能低下症でTSHだけが高値の理由とは?
甲状腺の病気を大まかに分類すると
- 甲状腺ホルモンの値が高くなる
- 甲状腺ホルモンの値が低くなる
- 甲状腺に腫瘍ができる
この3つになります。
上記3つの中で、甲状腺ホルモンの値が低くなることを甲状腺機能低下症といいます。
甲状腺機能低下症になる原因には
- クレチン病
- 橋本病
があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
で、甲状腺機能低下症までひどくない状態を潜在性甲状腺機能低下症といいます。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの量が低く
甲状腺ホルモンの分泌を促すTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が高くなります。
これに対して潜在性甲状腺機能低下症では
甲状腺ホルモンの量は正常でTSHの値だけが高くなります。
潜在性甲状腺機能低下症ではどうして
甲状腺ホルモンの値は正常なのにTSHの値だけが高いのでしょうか?
結論としては、潜在性甲状腺機能低下症でも実際は甲状腺ホルモンの値は低いのです。
でも、TSHが脳から分泌され甲状腺ホルモンの分泌を促し
その結果、甲状腺ホルモンの値が正常に戻っただけです。
これに対して甲状腺機能低下症の患者さんは
TSHが分泌され甲状腺ホルモンの量を増やそうとしても正常な量まで戻らないのです。
つまり、潜在性甲状腺機能低下症は甲状腺機能低下症の予備軍といえます。
潜在性甲状腺機能低下症だと診断されても自覚症状が出ない限り治療しません。
ただ、妊娠を希望する女性は潜在性甲状腺機能低下症だと診断されたら
治療を受けることになります。
理由についてはこちらの記事で詳しく解説しました。
⇒潜在性甲状腺機能低下症は不妊の原因になるの?
最後にまとめますと、潜在性甲状腺機能低下症でTSHの値だけが高い理由は
TSHのおかげで本来は不足しているはずの甲状腺ホルモンの値が正常に戻ったからです。
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